20220324 現代SF探究サロンのハッキング修復パスワード

2022/03/24

C case.633

 2022年3月24日に公式DiscordでD_SuperBOTに異変があり、同時にCさんのサイト(現代SF探究サロン)にノイズが走りました。そしてこのノイズが暗号になっていました。

暗号解読の前に、本件「現代SF探究サロンのハッキング修復パスワード」の出題までの一連の流れを紹介します。

まず、DiscordでD_SuperBOTが異変を起こしました。



同時に、現代SF探究サロンに謎のノイズが走り、下部にパスワード入力フォームが現れました。


さらに、Cさんも不穏なメールを受け取ります。

これらを受けて、Cさんからヘルプを求めるツイートがなされました。

時を同じくして、イオリさんのヘッダーの充電がちょっと減りました。これについてはCさんからは触れられていませんが、参加者側としてはこの件にイオリの介入を予想させるものとなっています。

3月24日15時頃

3月22日 ハッキング直後(19:20頃)

ここまでが19時頃。そして、20時にはCさんから動画が投稿されます。

ツイートで「ありえないくらいの技術」と呼んでいるほか、動画ではCさんから未来人の関与を予想させるコメントがあるとともに、このノイズに暗号があるのではというリードがなされました。また、管理者権限が必要になったらCさんに教えてほしい(つまり、そこまで進めたらクリア)というゴールが提示されました。

ここまでが一通りの出題の流れとなります。


さて、暗号解読ですが、ノイズのどこにメッセージがあるかを突き止めるのがおそらく一番の難所になるかと思います。というか私は、Cさんに「ノイズに暗号あるよ」と言われるまで、パスワード推理ゲームかと思ってスルーしようとしていました・・

サイトには下記のように線がチカチカと動的に走っており、一見ランダムなノイズのように見えます。





しかし、よく観察してみるとこのノイズはランダムな位置に現れているのではなく、決まった位置でランダムに点滅しているだけということを見つけることができます。

さらによく見ると線は細い線と太い線の2種類しかないこと、また線だけでなく左上と右下に点があることも見つけられます。点については、上のような画像で見ると非常に難易度が高そうですが、実際に点滅している状態で見ればもう少し見つけやすいです。



線が点滅しているので数えにくいのですが、複数枚スクリーンショットを重ねるとこんな感じになります。少しは数えやすくなるかなと思いましたが・・難しいですね。こういうのをうまく整えられるスキルがほしいです。

ともあれ、線のパターンを観察すると、4本ずつで一組になっていることがわかります。4bitずつでひとかたまりになって、いい感じの場所に点があるので、これをドットと見て数字にするっぽいなという見込みが立ちます。

細い線を0、太い線を1として書き起こすと

横線: 0011 0100 . 0111 1010 1101 0011 1110 1001 0001 0101 1001 1111 1000 1011 1100 1100
縦線: 0011 1110 . 0010 1111 1000 1010 0000 1110 1011 1000 1110 1010 1011 0000 1100 0000

となります。

これを10進数に直します。いくつか方法が思い浮かびますが、4bitずつ何かで変換するのではなく、全体で一つの2進数と見て計算します。

横線: 00110100.01111010110100111110100100010101100111111000101111001100 ≒ 52.47979599740897
縦線: 00111110.00101111100010100000111010111000111010101011000011000000 ≒ 62.18570034040994

(簡単な変換ツールがどこかにはあると思うのですが、ちょっと探して見つからなかったので自分で計算しました。計算方法は普通に数学の話になるので、ここでは説明を省略します。)

縦線と横線でこんな感じの数字ということから、GPS座標を連想しました。ここは単純にひらめきとなります。私の場合は線を数え始めた段階でこれを想定しており、数値への変換も座標らしい数字になることを目指して検討していたため特段ハードルは感じませんでした。ただ、もし着想できなくても数値変換がうまく行っていれば、検索で引っかかるような気もします。

素直に横線を経度、縦線を緯度として52.47979599740897, 62.18570034040994の地点を地図で見ると、カザフスタンにある五芒星型の地形を指していることがわかります。

ちょっと調べてみましたがこの星型が何なのかはよくわかっていない、あるいは日本語/英語にはあまり目につく情報がないように見えます。(不思議なものがありますね、という紹介ばかり・・。) そんなわけでこれに正式名称などがあるかすら個人的には怪しいと思っているのですが、


この暗号の答えとしてはGoogle Mapで表示されるLisakovsk Pentagramで正解のようです。サイトへの入力はLisakovskPentagramとなります。スペースを入れたり、大文字小文字を変えると通らないのでご注意ください。

正解のパスワードを入れるとこのようなダイアログが表示されます。


動画でCさんから案内のあったとおり、このことをCさんに伝えてこの問題はクリアとなりました。

暗号自体も良いですが、ストーリーなどの動線が面白くて流石だなと思いました。次の暗号も楽しみです。

QooQ